衆院選が公示され、神奈川県内十八選挙区で候補者が舌戦を繰り広げている。各区の戦いの構図を紹介する。
◆1区 横浜市中・磯子・金沢区 「会食で自民離党 背水の陣」
浅川義治53 (元)横浜市議 維新
松本純71 (元)国家公安委員長 無前<7>
篠原豪46 党調査会長 立<前><2>
無所属前職、前回は比例復活の立民前職に新人一人が挑む三つどもえの構図。
維新の新人浅川は、旧民主、旧維新の党などを経て現在に至る。元参院議員の松沢成文の支援も得て利権の打破と改革を訴える。
無所属前職の松本は、二月に自民を離党。当選七回という強固な地盤を持つが、今回は比例復活がないため、背水の陣を敷く。
立民前職の篠原は、過去二回は比例復活だが、少しずつ松本との票差を詰めており、政策立案の実績をアピールし初勝利を狙う。
◆2区 横浜市西・南・港南区 「初の一騎打ち 前首相に挑む」
岡本英子57 (元)厚生労働委理事 立元<1>
菅義偉72 (元)首相 自前<8> 公
小選挙区制開始以来、無敗を誇る自民前職に、立民元職が挑む。2区で一騎打ちになるのは初めて。
立民元職の岡本は、二〇〇九年に旧民主から3区で出馬し当選した経験がある。今回は「共闘」のために擁立を取りやめた共産や市民団体の支援も得て返り咲きを目指す。
自民前職の菅は、逆風が吹いた〇九年も僅差で勝利するなど選挙に強い。元秘書の地方議員が各区に根を張り、元官房長官、前首相の実績と組織力で安定した選挙戦を展開する。
◆3区 横浜市鶴見・神奈川区 「元職が引退 4新人争う」
中西健治57 (元)参院議員 自新 公
小林丈人50 (元)相模原市議 立新
藤村晃子48 放送作家 無新
木佐木忠晶37 (元)県議 共新
圧倒的な強さを誇った自民元職が横浜市長選に敗北後、衆院選不出馬を表明。新人四人が入り乱れる。
自民新人の中西は元参院議員。元職から後継指名を受け、地盤を引き継ぐ。外資系証券会社の副社長を務めた実績もある。
立民新人の小林は、相模原市議を一期務め、政治学博士の学位も持つ。今回は出身地の横浜に戻り、念願の国政を狙う。
無所属新人の藤村は、神奈川区を中心に活動し、動物愛護活動を長年展開。「アニマルポリス」の創設などを主張する。
共産新人の木佐木は、鶴見区選出の元県議。県議時代の実績と子育て政策充実を訴え、同世代の有権者への浸透を図る。
◇記事の見方
選挙区
氏名、投票日基準の年齢、肩書、党派、前元新(<前>は比例代表での選出)、当選回数、推薦・支持政党 (敬称略)=届け出順